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 明治初期、すさまじいばかりの女性への差別を乗り越えて、日本初の女医となった荻野吟子の生涯を描いた作品が完成しました。
 この作品の製作と監督を手掛けたのは、現代ぷろだくしょんの山田火砂子さん…、ご本人ご自身も戦後、数々の性差別を乗り越えて来た、何と御年88歳を数えるお方でした。
 私にとって山田監督は大先輩、勿論のこと以前から存じ上げていましたが、お仕事でご一緒したのは彼女の前作「母」の東北地区配給を担当したことが、初めてのお付き合いとなりました。
 幸い「母」は、民主主義の発展を願う多くの市民の方々と手をつないだ上映運動となり、その東北地区上映は、全国でも特筆される素晴らしい結果となりました。
 そして、「母」に引き続いて山田監督が製作された「一粒の麦」についても配給のご要請が届けられ、東京中野ゼロで行われた完成披露上映会で、私はこの作品と初めて向かい合うこととなったのでした。
 荻野吟子については、そのお名前を知る程の知識しかなかった私にとって、スクリーンに展開される、日本での根深いまでの女性差別の実態、そしてそれを乗り越えて、自らの信念でその道を拓いた荻野吟子の生き方は、主役を務めた若村麻由美の好演もあって、私の胸に深い感動となって伝わり、上映が終了した時には、この作品の配給を決意していました。
 男女共同参画の実現が語られながら、日本での女性の社会的地位は、いまだに低いままに置かれていましたが、その中でも医学界では、はなはだしい実態…。
 日本での女性医師の割合は、OECD加盟国中何と最下位の20%、…まだ記憶に新しい医科大学への入学試験での女性差別の現実…。
 この作品は、こんな時代にありながら、日本初の女性医師を目指した荻野吟子の生き様が、観る者に強烈な印象を与える作品となりました。
 先日、現代ぷろだくしょんを訪れ、山田監督とお会いして参りました。
 山田さんは、大ヒットのうちに上映をスタートさせた本作の動きを、満面の笑顔で語りながら、次の作品は、本格的に性差別と向かい合った作品をつくりあげる…と、熱く次回作の構想まで語って下さいました。
 女性は強い!
      映画「一粒の麦-荻野吟子の生涯」_a0335202_16160106.jpg
©現代ぷろだくしょん   映画「一粒の麦-荻野吟子の生涯」

by cinema-tohoku | 2020-01-24 16:18 | 映画 | Comments(0)