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 台風19号は、全国各地に甚大な被害の傷跡を残していきました。
 私の家のある宮城県では、阿武隈川、吉田川が…そして、「じんじん」の折に何度も通って心を癒された千曲川が…沢山の川が、その堤防を決壊、テレビから報じられる映像に胸を痛くしていました。
 文明が進んでも、自然の大きな力には到底立ち向かうことは出来ないことを実感させられましたし、私たちは自然の前には、もっと謙虚であるべきでは…そんな思いにもさせられました。
 寒い冬の季節に向かうこれからの被災地の方々の生活を思った時、強い同情の念を禁じ得ないのです。
 そんな思いに沈んでいた時、信じがたい報道に触れ怒りにかられました。
 東京台東区の避難所に、救いの手を求めてきた路上生活者の方々の収容を断り、更に加えて、その入り口から排除をしたと…。
 信じ難い、信じ難い、人の心を持った行いとは到底思えないこの行いに、暗澹たる思いにさせられたのでした。
 理屈は台東区民であるか否か、判別がつかない・・とのこと。それなれば、旅行中の外国人(欧米人)が救いを求めてきた時も、台東区民ではない…と収用を断るのか…。
 明らかに人を、そのよって立つ立場によって差別をし、ひいてはその命までも、その差別のはかりにかけて仕分けをしたのです。
 自己責任を声高に叫びながら、社会的格差を拡大させて来た…その行きつくところを見た思いでした。
 被災地の悲惨な状況をあたかも深刻な表情で報道したその同じアナウンサーが、次の瞬間には、まるでそのお面を取ったかの如く、満面の笑顔でラグビーの日本勝利を絶叫する…。
 こんな日本ではなかった筈なのに…。
 いや、それだからこそ〝子どもの命と平和〟を語る映画を、あきらめずに届けなければ…。
 そんな思いで自らをなぐさめた私でありました。
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気象庁 天気図




 阿寒湖から始まった北海道の旅、明けて翌日は、国際ソロプチミスト釧路アミティが主催した「あの日のオルガン」の釧路での試写会でした。
 以前、札幌の試写会でご覧になった、市議会議員の会員さんが大感激、今年創立25年を迎える会の記念行事での上映を・・・そんな願いで開かれた試写会でした。
 試写会には、会場をいっぱいに埋めた、市内各団体の90名の方がご参加、流れる涙をぬぐいながら上映の成功を誓い合う試写会となりました。
 本番の上映は12月8日、78年前の日米開戦の記念の日に、平和を願う北海道第一号の旗が釧路に立つことになりました。
 そして翌日は名寄市・・・。
 ことの始まりは、名寄市立大学保育科の先生が学生さんを連れて札幌の映画館でこの映画をご覧になったことからでした。
 幸い、お二人とも映画に大感激、私にご連絡をとって下さり、以前お二人とお会いして、上映の仕組みと進め方をお伝えしていました。
 数日経って学生のY君からお電話が・・・学生が中心になって名寄市上映を実現したい、相談にのってくれ・・・とのことでした。
 それでは、先ずもって何人かお仲間に集まってもらい、映画をご覧いただくことから準備を始めよう・・・こんな経過でのこの度の試写会でした。
 試写会には、5人の学生さんと一人の先生にご参加いただき、上映終了後は、感動で頬を染めた若き学生さんたちから、私たちの手で名寄市民に向けた上映会を実現したい・・・そんな熱い思いが語られ、全員一致でその歩みはスタートをすることになったのでした。
 現代の若者たちを巡っては、必ずしも積極的ではない話題も数多く語られている現代・・・それでも語られた若き学生たちの決意は私の胸を熱くさせました。
 〝子どもの命と平和〟を願うもう一つの旗は、道北の若者たちの手で高らかに掲げられようとしています。
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若者たちが学ぶ名寄市立大学



by cinema-tohoku | 2019-10-08 17:27 | 映画 | Comments(1)
 いつの間にか、北の地には秋が訪れていました。
 「あの日のオルガン」を携えて、久し振りの北海道、空港でレンタカーを借りて、一路道東へ…。
 何と、目に映る森の木々の葉は赤や黄色に色づいて、北の大地は秋まっ盛りの風情でした。
 社会に目をやるなら暗い話題ばかり…、国の未来に漠たる不安も覚える毎日でしたが、自然の営みは変わらずに四季の巡りを重ねていることに、安堵の思いにもさせられました。
 明日の釧路での試写会に間に合わないので、前日に仙台を発って、オフシーズンの安い宿を探して阿寒湖に一夜の宿をとりました。
 森の湖阿寒湖…数えれば何と52年ぶりの訪問でした。
 大学一年の夏休みに、当時〝カニ族〟と呼ばれていた流行にのって、リュックサックを背負い、ゴムサンダルを履いて20日間の北海道一人旅に出ました。
 それまでは両親の庇護のもと、ぬくぬくと育っていた私にとって、この旅は、新たな大学生活を始めるにあたっての、いささかの冒険でもありました。
 初めて泊ったユースホステルの独特の世界と、宿泊者同士の不思議な連帯感…車窓から流れる北の大地の壮大な姿…そして、ちょっとの異性との出会い…。
 その一つ一つが、私にとっては発見であり、青年の成長と自立の舞台でもあったのだとなつかしく思い返します。
 その旅の折に訪れたのが阿寒湖でした。
 あれから52年が流れていました。
 年も重ね、頭髪はすっかり白くなりましたが、52年前と変わらぬ熱き思いが、又私を阿寒湖の湖畔に立たせました。
 夕食の折の酒の酔いに誘われるようにして夜の湖畔へ…。
 振りあおげば、満天の星が私を見守っていました。
 〝子どもの命と平和〟… 今、かけがえのないこのテーマを一人でも多くの方々に・・・そんな思いを胸に刻んだ北の湖でした。
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阿寒湖に姿を映す雄阿寒湖