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      参議院議員選挙

 昨日は国の行方を占う大事な参議院議員選挙の投票日でした。
 数日前からの出張が決っていたので、不在者投票を終えて、その開票報道をホテルでみて、何とも暗澹たる思いにさせられていました。
 現政権への不満は充分に理解できるのですが、日本人が大切にされていないのは決して外国人労働者が増えたからではなく、現政権が進めて来た政治の結果だったと思うのです。
 一貫して非正規労働者を拡大して、一部の大企業やお金持ちのための政治を進めて来た結果がこの困難な社会をつくり上げてしまったのではないかと思えるのです。
 しかしながらこんな“不満”のはけ口が、新興の危うい政党への熱狂的な支持につながることとは容易に信じ難いのです。
 こんなにも“大衆の心”が過激な動きを示したことに、未来への大きな不安を感じざるを得ないのです。
 いま、私が精いっぱいの思いで上映を拡げていた作品は「ぼくが生きてる、ふたつの世界」でした。
 聴覚障害をテーマに、それを乗り越えて人と人との心を通わせようとした作品でした。
 この配給を引き受けてから、たくさんのろう者の方々とお会いして来ました。
 聞こえない、話せない・・、こんなハンディを抱えながらも、そんな方々の健やかな未来に向けて一生懸命の努力を傾ける姿に感銘して、この上映の輪を全国に拡げていました。
 ろう者の方々の心からの願いが、その地域の多くの方々の共感としても拡がって来ていました。
 こんな支え合いの社会実現に向けた動きをつくっていた今、昨日の参議院選で示された民意をどう理解したら良いのか・・・。
 でも、そんな時だからこそ私たちの仕事は今とても大きな意義を持っているのではないかと思うのです。
 先日の誕生日で私は77歳を迎えましたが、まだしばらくは前を向いて、健やかな未来実現に向って働きかけてゆかなければならないと思っていました。
 今日はこれから伊豆での試写会です。
 一人でも多くの方々の胸に“支え合いのこころ”を語るため・・・心を込めて訴えて来ます。
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©五十嵐大/幻冬舎 ©2024「ぼくが生きてる、ふたつの世界」製作委員会

 


by cinema-tohoku | 2025-07-25 11:57 | 映画 | Comments(0)