駿河にも希望の灯が・・・
1月6日、シネマとうほくの本年初の上映会は静岡市での「荒野に希望の灯をともす」上映会でした。
「エクレール お菓子放浪記」の原作者、故西村滋さんを取り巻くお仲間グループのお一人Hさんが上映を引き受けて下さり、まさに東奔西走のご努力でたどり着いた上映会、遠路たどって静岡まで行って参りました。
受付には地元の女子高校の生徒たちが立ち、清々しい雰囲気に包まれた会場には続々と市民の方々が足を運んで下さり、700席の会場は1回目の上映が始まる頃には満席、2回の上映でトータル1200名の大成功上映会となりました。
大きなスクリーンから切々と流れる中村哲さんのメッセージは観客の胸にしみ込むように伝わって行ったのでした。
年明け早々、北陸地方をおそった大惨禍は、この地の人々のおだやかな正月を奪い、一転して先の見えない避難所での生活を強いることになりました。
そしてその翌日、テレビのニュースから飛び込んできた日航機事故の強烈な映像はショッキングなものでした。
機内の乗客は・・・。
この瞬間に400名近い同胞が業火に焼かれてその命を失っているのかも知れない・・・。
この映像は私を不安な思いに突き落としたのでした。
ところが・・・、テレビのチャンネルを民放に回した時、私の胸はたちまちのうちに凍り付く思いにさせられました。
北陸では数多くの同胞が明日をも知れない暗転した生活を強いられ、羽田では400名近い方々が生命の危機にさらされているこの瞬間に、民放テレビ局が流していた映像は下品な、言葉では語ることの出来ないあまりに品性下劣なものだったのでした。
せめて番組を中断して、スタジオから視聴者に向けて羽田の事故の一報を報じる配慮はなかったのか・・・。
報道の使命さえ忘れ去ったあまりの心ないテレビ局の姿勢は私たちの社会がたどり着いてしまった現実を私に突きつけたのでした。
そんな重い心にされた年明けでしたが、静岡の上映会場に流れた“人のこころのやさしさ”は私の胸に語りかけてくれたのでした。
“まだあきらめなくとも良い・・・”と。
静岡にともった「希望の灯」に本年一年の努力を誓った私でした。
by cinema-tohoku
| 2024-01-09 16:08
| 映画
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