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      又、旅の空 

 コロナが一段落したと思ったら、一気に仕事が動き出した様で、忙しい全国行脚の日が戻って来ました。
 中村哲さんの支援活動を描いた「荒野に希望の灯をともす」は、更にその上映の輪を大きく拡げていました。
 宮城県石巻市上映には1400名ののぼる方々にご参加いただき、12年前の被災地の市民の胸に熱く「命」を語る上映会となりました。
 福島県のトップを切った喜多方市の上映には、酷暑の中700名もの方々が足を運んで下さいました。
 東京では多彩な上映が各区市で展開され、都内での上映は既に12ヶ所にのぼりました。
 小さな喫茶店での2種間にわたった上映から、大きなホールを満席にした上映まで、多様な上映会の足跡は、中村さんの心にふさわしい上映展開なのかも知れません。
 そしてそんな折、新たな配給作品が決まりました。
 「オレンジ・ランプ」、認知症をテーマに、認知症の方々が変らずに地域の中で社会生活を営むことが出来る<共生社会>の素晴らしい可能性を描いた作品でした。
 これまで、いくつかの社会的なテーマを映画としてつくり上げ、その上映にあたっても、映画館のみによらない多様な上映を展開してきたYさんが、この作品を携えて私のもとを訪ねていらっしゃいました。
 作品を拝見して大きな感動を覚えました。
 これまで認知症は、絶望の象徴として語られてきたと思えるのです。
 認知症にかかればその先に完治の道はなく、家族の崩壊さえ予測されるものでもありました。
 しかしながらこの作品に描かれた認知症は、認知症をあきらめなくても良い・・・認知症の先に一筋の光さえ見える・・・そんな素晴らしい可能性を語ってくれたのでした。
 配給をお引き受けして、先ずはこの作品に最も近い組織として<認知症の人と家族の会>の各県支部にご面会して、上映への道を探ろうと動き始めました。
 一昨日仙台を発って滋賀、京都、昨日は奈良、大阪を回り、高知まで足を運んで来ました。
 3年におよんだコロナの時代・・・動きたくても全く仕事が無く、心さえふさぎ込んでいたあの時がまるで夢だったように、目の回る様な仕事の日が戻って来ました。
 でも、この間確実に年は3才重ねて・・・それでも社会に目をやるなら、その困難さに目がくらみそうにもさせられています。
 今は・・・授かった仕事に精一杯の努力を傾けたいものです。
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石巻上映には多くの方々が

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大阪から高知への空

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オレンジ・ランプ


by cinema-tohoku | 2023-09-11 14:24 | 映画 | Comments(0)