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明けましておめでとうございます

 新年明けましておめでとうございます。
 困難な時代ではありますが、新しい年を迎えられ、皆様未来に向けた夢を描いておいでのことと思います。
 私たちはこの3年間のコロナ禍で、年の始まりにあたって展望も語ることの出来ない厳しい時代を過ごして参りました。
 しかしながら、やっと未来に向けた光を感じるお正月を迎えました。
 昨年のブログでも触れましたが、「荒野に希望の灯をともす」の配給について、製作の日本電波ニュース社とのご相談が進み、本年から劇場上映を除いた分野での配給を、私たちが中心になって組織した協同組合ジャパン・スローシネマ・ネットワークで担当することになりました。
 早速、この作品を私たちの周りの方々にお伝えしてみました。
 素晴らしい反響が返って来ました。
 中村哲さんがその生涯をかけて語った人と人とが支えあう心、そして平和を願う思いは、それぞれの拠って立つお立場をこえて、広汎な方々の願いとなって脈々と息づいていたのだと思います。
 是非上映を!・・・そんなお声は、かつてなかった程の勢いで全国にその輪を拡げ始めたのでした。
 自己責任論が語られ、社会の弱い立場の人々を踏みつけにすることが、あたかも社会の公正なルールとして語られる現代社会に暗澹たる思いでいましたが、中村哲さんに寄せる人々の願いは、熱く私の胸に伝わって来たのでした。
 まさに“荒野”の様になってしまった現代社会に”希望の希望の灯をともす〟ために・・・。
 新年早々、大きな課題と向かい合った思いでした。
 そして今年のもう一つの大きな課題は、やはり「あの日のオルガン」です。
 ロシアによる不当なウクライナ侵略からまもなく一年を数えることになります。
 この間、この悲惨な戦争は、ウクライナ・ロシア両国から20万人にも上る膨大な犠牲者を生むことになりました。
 この世界情勢に乗じて日本の軍事費を一気に拡大させ、日本を軍事大国化させようとする意見も堂々と語られ始めています。
 昨年惜しまれながら他界した瀬戸内寂聴さんは、生前戦争について語っていました。
 “戦争にいい戦争などない。戦争は全て殺し殺されることだ。”と。
 人が生きる最前提としての平和への心を多くの方々の胸にお届けするため・・・。
 「あの日のオルガン」の上映再開は、私たちにとってこれも今年の大きな課題となっています。
 やっと仕事が出来る喜びも感じながら・・・。
 新年にあたっての夢を、やっと描き始めたお正月でした。

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©日本電波ニュース社

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©2018「あの日のオルガン」製作委員会

by cinema-tohoku | 2023-01-06 16:04 | 映画 | Comments(0)