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     われ弱ければ-矢嶋楫子伝

 「われ弱ければ-矢嶋楫子伝」・・・女性の社会的地位の向上を願った作品が完成、東京で完成披露試写会が開催されて、私も参加して参りました。
 矢嶋楫子・・・あまり耳になじみのないお名前で、私もこの作品に触れるまでは全く知らない方でした。
 矢嶋楫子は1833年、現在の熊本県益城町で、庄屋の6女として生まれました。
 兄のすすめで結婚するも、夫の酒乱に耐え難く子どもたちを連れて家を出て、長い黒髪を根元から切って夫に離縁を申し出、自らの歩みを始めます。
 時は、明治に改まっていました。
 楫子は上京して教師となり、教育者としての道を歩み始めます。
 そんな楫子のもとに、米国の宣教師マリア・ツルーからの誘いが届き、彼女はそのすすめにしたがってミッションスクールの教師へと自らの歩みを進めたのでした。
 一方楫子は、女性の社会的地位向上の運動の先頭に立ち、日本キリスト教婦人矯風会会頭となり、<一夫一婦制><禁酒運動>等に尽力、時代の中に数々の足跡を残しながら92歳の生涯を閉じたのでした。
 こんな矢嶋楫子の足跡を映画化したのは現代ぷろだくしょん、監督もつとめ、この製作の先頭に立ったのは山田火砂子さんでした。
 以前、このブログの「母」「一粒の麦」でも触れましたが、山田監督は当年とって何と90才を数えるご高齢者・・・それでも彼女の創作意欲は衰えることを知らず、このコロナ禍での困難の中、見事に作品を完成に導いたのでした。
 完成披露試写会の舞台に立った山田監督は舞台挨拶の最後に〝次の作品も作りますからね!〟。
 女は強い・・・。
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by cinema-tohoku | 2022-01-27 14:01 | 映画 | Comments(0)