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   あけましておめでとうございます

 新年あけましておめでとうございます。
 振り返ってみれば、コロナに明けコロナに暮れたこの2年間でした。
 上映会が全てなくなって仕事を奪われた私たちは、コロナの終息を願って日を重ねるしか道はありませんでした。
 それまでは、時間を惜しむようにして全国を走り回っていた私でしたが、出張はなくなり、来る日も来る日も事務所に出勤・・・。
 胸の中に拡がる不安の影・・・よくも心が折れずにここまでたどり着いたものだと思っています。
 そして2022年の幕明け…。
 本年は、私たちシネマとうほくが産声をあげてから25年の節目の年にあたります。
 25年・・・一口には語ることの出来ない道のりでもありました。
 大学卒業後、いくつかの決意と少しばかりの不安に頬を染めながら共同映画に入社、東北地区での配給に業務につきました。
 たくさんの素晴らしき人々、そして胸熱くなる感動との出会い・・・いくつかの辛く悲しい思い出も・・・そんな一つ一つの出来事が私を育て成長へと導いてくれました。
 そしていつの頃からか、決しておしきせではなく自らの頭で考え、自らの判断で道を拓くことが出来るようになっていた私は、1998年シネマとうほくを立ち上げました。
 映画運動の基盤を必ずしも労働運動のみに限定せず、より幅広い方々と手を携えた地域運動として展開し、より良き地域社会と子どもたちの健やかな未来の実現を願って・・・。
 そんな私たちの願いは、一歩ずつ全国に共感の輪をつなぎ、その映画運動が一つのピークを迎えようとしていた時、私たちは東日本大震災に見舞われました。
 石巻をメインロケ地に完成させた「エクレール お菓子放浪記」は、東北上映の道を絶たれ、私たちは大きな危機に直面することになりました。
 それでも私たちは、耐えました。
 たくさんの方々のあたたかなご支援に支えられて一歩ずつ、シネマとうほくは復興の道をたどって行ったのでした。
 そしてあの惨禍から10年・・・長年の夢を叶えて「あの日のオルガン」を完成させ、その上映がいよいよ本格的に始まろうとしていた時、私たちの前に立ちふさがったのがコロナ禍でした。
 そして辛い2年の時が流れていました。
 振り返ってこの25年の歩みは、度重なる困難に直面しながらも、数多くの人のやさしさに支えられながら必死につないで来た道のりでした。
 そして、その原点にあったのは、人の世の幸せを願うシネマとうほく発足からの変わらぬ思いでした。
 今年のお正月は、遠くに離れていた子どもたちも帰省して、2年ぶりに12人の家族全員が集ったにぎやかなお正月でした。
 それにしても4人の孫たちのにぎやかなこと・・・元気なこと・・・、そんな姿を見ながら、このほとばしる様なエネルギーの源泉は、子どもたち全てが持っている限りない未来に向けた夢と希望なのだと思ったのでした。
 そんな孫たちの姿を酔眼に映しながら、子どもたちの夢や希望を摘む社会にしてはならない・・・そんな思いも胸にしたお正月でした。
 そのために、もうしばらくの自らの努力も胸に誓って・・・。
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by cinema-tohoku | 2022-01-06 14:58 | ご挨拶 | Comments(0)