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命萌え出す時

 仙台では又、いじめによると思われる男子中学2年生の自殺が報じられました。
 2014年、そして 2016年に続いて連続して発生した、何と3件目の中学生を巡る悲しい報道に言葉もない思いです。
 一体何が、年端もいかない少年たちを死に追いやるのか・・・。
 たった13年しか生きることの出来なかった、あまりにはかない命に胸が痛みます。
 やはり、現代の日本社会は、何かとても大切なものがゆがみ始めて来ているのではないかと思えるのです。
 社会のさまざまな負の要因が大きな影となって、子どもたちの上に投げかけられているのではないかと思うのです。
 人と人とが互いに信じ合い、支え合う地域社会ではなく、強大な力のあるものにひたすら従順に従い、口をつぐみ、そしてそこからドロップアウトした者を徹底的に排撃する思想・・・。
 命を守り、命を育む心ではなく、命を捨てよ・・・と教える教育勅語を今の時代に追認しようとする信じがたい言論。
 そして、近隣国の狂気に乗じて戦時体制をあおろうとする報道・・・。
私たちの行く道を、もう一度立ち止まって、そして冷静に見つめ直してみる必要があるのではないかと痛切に思えるのです。
一つの命を守ることの出来ない国に、果たして未来はあるのかとも・・・。
それでも自然は巡り、今は一年のうちでも最も華やかな時を迎えています。
満開の桜が散って、さわやかな5月の風が、新緑のやわらかな黄緑色の葉を揺らしています。
花々は一斉にその命を謳うように咲きそろい、全ての命が萌え出すこんな時に、あまりに短い命を自ら断った少年の悲しさに、私たちは寄り添って、そしてそこから学ぶべきものを見つけなければならないと思っています。
そんな、子どもたちの命が輝く未来を願って、1本の映画がここ宮城の地を舞台に生まれ様としている今だから・・・。
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新緑の仙台ケヤキ並木


by cinema-tohoku | 2017-05-08 16:48 | その他 | Comments(0)