西村 滋先生が残したもの
「エクレール・お菓子放浪記」の原作者 西村滋先生がお亡くなりになられてから、
早いもので4か月の時間が流れていました。
西村先生は、ご家族との最後のお別れにあたって二つのご指示をなされていたそうです。
一つは、ご遺体は献体として、医学の発展に寄与すること、そしてお葬式は行わないこと、でありました。
しかしながら、先生とのお別れを望むお声は回りに大きく、関係者の方々は、後日「お別れの会」を行うことを決め、ご丁寧な準備が続けられてきました。そして昨日、静岡市で「西村滋さんをしのぶ会―ありがとうお月さん」と名付けられたお別れの会が開催されたのでした。
静岡市内の会場に入った一室には、おやさしい笑みを浮かべた西村先生のお写真が飾られていました。
そのお写真と向かい合った私の胸には先生との数々の思い出が・・・そして思わず涙が・・・。
更に、会場に入るや、なつかしいお顔の数々・・・。
西村先生が大切に育んでいらっしゃった“やさしさ”が会場をいっぱいに包んだ頃
“しのぶ会”は開会を告げました。
冒頭の川勝知事の奥様のごあいさつ、静岡市長のごあいさつ、そして元NHK名アナウンサー山川さんのごあいさつ、お仕着せではない、心のこもった言葉でご挨拶はつづられ、改めて西村先生が91年の生涯をかけて語ろうとしたものが胸にしみこむ思いでもございました。
そして夕刻、ご参加の方々と別れを惜しみながら会場を後にし、帰路についたのでした。
西村先生が私たちに残した平和への願いをしっかりと胸に刻みながら・・・。