朗読劇「アテルイ」
以前のブログでも触れました。
昨年春、私たちシネマとうほくが思いを込めて製作した長編アニメーション「アテルイ」で、アテルイの盟友モレ役を見事に演じていただいた平野さんからお申し出がございました。
ご自身が講師をされている大阪芸術大学声優科コースの卒業製作作品として、このアニメのシナリオをもとに朗読劇を製作したいと・・・。
そして一年におよぶ製作が終了、先日その発表会がございました。
平野さんからお招きを受けて参加のご返事を差し上げておりましたが、急に仕事の調整がつかなくなり、参加できないでおりましたところ、平野さんから全編のDVDが送られて来ました。
拝見させていただき、正直感動致しました。
何せ、演じているのは皆、大学を巣立とうとする20代前半の若者たち。
役柄の設定上、いささかの無理を感じるところもございましたが、観ているうちにいつの間にかドラマの中に引き込まれ、ラストシーンに差し掛かるころには思わず涙・・・。
私の胸にさわやかな感動を語って朗読劇はエンドを迎えたのでした。
遡ること約1200年前、故郷の誇りと平和を願ってヤマトの大軍に立ち向かったアテルイと勇者たちの熱い思いは、若者たちの手で現代に見事に蘇ったのでした。
時代の閉塞感が語られ、力の強いそして富めるものが、社会的な弱者を押しのけるかの如き現代社会・・・。
そんな時代の中に今生きている若者たちは、この一連の製作と公演を通して何を学んだのでしょうか・・・。
さわやかな感動と共に、彼ら彼女らのこれからの行く手の幸せを祈った一日でした。