しんちゃん
なつかしい方が仙台を訪ねてくれました。
「しんちゃん」、三重県菰野町を起点に全国に向けて絵本の読み聞かせの活動をやって来られた方です。
しんちゃんとの出会いは2011年震災直後の頃にさかのぼります。
あの時私は、完成した「エクレール・お菓子放浪記」を携えた全国への旅をはじめたばかりの頃でした
この動きのご報告に石巻を訪れた時、製作時から大きなご支援をいただいていた石巻グランドホテルの社長のG氏がぜひ引き合わせたい人が居る...まだ石巻周辺に居るはずだから...とお電話をして下さりその直後にお会い出来たのがしんちゃんでした。
しんちゃんはお仲間の方々と震災直後から絵本を携えて遠路被災地にはいり、被災地の子どもたちに向けて、絵本の読み聞かせをして子どもたちを励ます活動を幾度にもわたって続けていた方でした。
少林寺拳法の達人でもある彼...、極めてガッチリとしたお体ながら、その目はまるで仏様の様なやさしさをたたえ、笑顔がいつまでも印象に残る...初めてお会いしたしんちゃんはそんな方でした。
私の語る「エクレール・お菓子放浪記」上映の願いに彼は即座に賛同してくださり、菰野町での上映実現を約束して下さいました。
そんな彼のご案内で菰野町を訪れ、町長さんとご面会、上映は心やさしき菰野町の方々の手にゆだねられ1500人を超える大成功の上映となって実を結んだのでした。
そしてしんちゃんとの親交はその後も続き、引き続いての「じんじん」上映にもつながってゆきました。
そんな彼からのお電話がありました。
来週、仙台市内の小学校に招かれて、絵本の読み聞かせに行くことになった...もし可能なら会いたいと...。
勿論了解のご返事をして、山梨県のスケジュールを早めに切りあげて帰仙、久し振りの再会となったのでした。
変わらぬやさしい瞳にこぼれる様な笑顔をたたえた彼は、熱く熱くこれから始める活動の夢を語ってくれました。
来年、菰野町を舞台に菰野町の昔話をベースにした「創作絵本コンクール」を開催することになったと...。
子どもたちの未来にこんなにも熱い夢を描いている男が居る!
こんな夢が語られるうちは、まだまだ日本も大丈夫...。
そんな思いが胸いっぱいに拡がり、思わず盃を重ねた仙台の一夜でした。