沖永良部島


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沖永良部島の朝


鹿児島から南西へ500km、人口13,000人程の沖永良部島は鹿児島空港から1時間程の飛行での到着でした。

 仙台を発った時、街はすっかり秋の装いでしたのに、南の島はいまだにねばりつく様な夏の暑さに包まれていました。

 遠路をたどってここまでやって来たのは、公文のご担当者からのお電話からでした。

 「僕がジョンと呼ばれるまで」は、まさに公文との二人三脚で、その上映の輪は着々と全国に拡がっていました。

 そんな公文のお一人、九州地区ご担当のK氏が言葉をはずませながらお電話をかけていらっしゃいました。

 “今、和泊町での試写会が終わったところ...とても素晴らしい反響でぜひ上映をしたいとのことになった...ついては、一度この町を訪ねて上映の具体化を計って欲しい...”と。

 和泊町はどこ?との私の問いに、K氏からのご返答は「沖永良部島」と...。

 正直申せば、その距離の長大さに一瞬ひるむ思いはありながら、他ならぬK氏からのお願い、否はないと即ご了解のご返事をして、この度の島訪問となったのでした。

 一面にさとうきび畑が拡がる、隆起サンゴ礁特有の平らな島、しかし私の目にはいつも見慣れた、ケバケバしいそして無機質な大型量販店はその影もなく、自然の中に人が折り合いながらおだやかに生きている...まるで流れる時間さえゆっくりとその時を刻んでいる...初めて訪れた南の島は、そんな姿で私に接してくれました。

 この夜開かれた上映実行委員会には、上映の成功を願う熱心な20人の町民がお集まりになり、上映はスタートを切ることになったのでした。

 会議終了後、ここまでの準備を丁寧に進めて下さった、町社協のMさんのお誘いに甘えて町の居酒屋へ...。

 夜でさえ、まるで真昼の如き光の洪水に包まれた都会での生活に慣れてしまった私に、まさに漆黒の闇をたたえた島の夜の風情は、しばらく忘れていた私の少年時代をも思い起こさせてくれました。

 「経済発展」が声高に叫ばれ、本来あるべき人の生の営みと全く異質なものにその姿を変えてしまった大都会...。

 人が眠りに就いているべき深夜にさえ、こうこうたる光を暗闇に放っている自販機やコンビニは本来は不必要なものでは...そんな思いも胸に刻みながら初めて口にした黒糖焼酎のさとうきびの甘さをかみしめた沖永良部の一夜でありました。

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実行委員会では熱心な議論が

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日本一のガジュマルの木




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by cinema-tohoku | 2015-09-08 16:53 | 旅と出会い | Comments(0)