長野県大町市「じんじん」
長野県上映の素晴らしいトップを飾ってくれたのは、北アルプスの山々に抱かれた人口28000人余りの大町市でした。
全ての始まりのきかっけは、牛越市長さんとお会いしたことからでした。
牛越市長さんはとても熱いお心を持った方でした。
今や映画館が姿を消してしまった大町市に、「じんじん」を通して人と人との心を通わせたい…。そんな願いは、試写会を経て賛同の市民の手による「上映実行委員会」の結成へと導いたのでした。
映画に感動した、それぞれの会派を超えた実にユニークな市議会議員の方々、皆に押されて実行委員長を引き受け、見事にその重責を果たした責任感いっぱいの女性、そして大町市の上映のきっかけをつくった心熱き地元書店の社長…。
多彩なメンバーによる論議は、上映の成功に向けてその回を重ねていったのでした。
そして、そんな中から出てきたのは、「じんじん」にご出演の若村麻由美さんを巡る話題でした。
若村さんは、小学生の時、大町市(旧八坂村)が行っていた「山村留学」に参加し、二年間大町市で過ごした経験をお持ちだ…、ついてはなんとかこの大町上映会においでいただき、そんなお話をしていただけないか…。
そんな「夢」も語られながら、実行委員会の願いは一歩一歩、市民の願いとして拡がって行ったのでした。
迎えた上映会当日、熱い大町市民の願いに応えて、舞台挨拶に駆けつけてくれた若村さんをお招きした上映会は会場を満席に埋めた市民の感動で包まれました。
そして、大町市民が心を込めて投じた長野県内各地への上映拡大の願いは、今波紋となって県内に大きく大きく拡がり始めたのでした。