「ちえりとチェリー」や「チェブラーシカ」は人形アニメーションの手法によるアニメーション映画です。

ここで人形アニメーションについて…。


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人形アニメーションの手法で作られた「ちえりとチェリー」の場面写真


全ての映画は一秒間に24のコマがスクリーンに映し出されています。

実写作品は、動いている対象物を撮影カメラでシャッターを落としながら一秒間を24のコマに分けて撮影し、これを映写機でスクリーンに映します。

2Dアニメ(以前はセルアニメともいいました)は、描き上げた動画を一コマずつ撮影し、スクリーンに一秒に24コマ映し出し動きを伝えます。

そして人形アニメの制作は、先ず人形づくりからこの作業は始まるのです。

これは、実に精巧な人形で、関節には金属製の骨格が入っていて、その全てが手で動かせるようになっています。

そして、その人形を手作業で少しずつ、まさに少しずつ動かしながらカメラでコマ撮りしていくのです。

そして完成した作品は、2Dアニメにはない人の手のぬくもりが伝わる不思議な世界を語ってくれるのです。

あまりに手間と時間が(しかるにお金も)かかる長編人形アニメの製作は、サンリオが製作し、1979年に公開された「クルミ割り人形」以来ではなかったと記憶しています。

「ちえりとチェリー」は、日本では久しぶりに制作された長編人形アニメーション映画だったのです。

被災地を支えようとする、たくさんの心優しい手に包まれながら…。


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# by cinema-tohoku | 2015-03-25 13:48 | 映画 | Comments(0)

子供たちの未来は地域社会、そしてひいては国の未来そのものです。

地域の未来を語ろうとした時、そこにはごく当たり前の様に子どもたちの健やかな成長がその前提として語られます。

しかしながら今我が国では、こんな子どもたちの健やかな未来に黄信号が灯っているのです。

これまでにも子どもたちの未来を危惧せざるをえない事件は多々生まれて来ていましたが、川崎市で起きた少年殺害事件ほど、社会に大きなショックを与え、子供たちの未来に危機感を抱かせた事件はなかったのではないかと思われるのです。

この様な事件が起きると、これまで展開されてきた世の論議は、事の本質とは相容れない「犯人探し」であり、ほころびをつくろう様な「対症療法」だったのではなかったでしょうか。

しかしながら、18歳の少年が年少者である13歳の少年の生命を不当に奪ったことに目をやるなら、又、この手の議論でこの事件をいつの間にか人の記憶から遠ざけてしまって良いのか不安な思いにもさせられるのです。

力を持った者が自らより弱者である者を不当に虐げる

この事件の本質の一つはこんなことにあるのではないかと思うのです。

そして振り返ってみて、この事件が現代の社会そのものをまるで鏡の様に写し出したものであることに気付かされた時、私たちは腹を据えてもう一度この事件としっかりと向き合わなければならないのではないかと思われるのです…。

今や社会不安を生みかねないところにまで拡がった貧困の拡大、非正規雇用の固定化、そして自己責任を声高に叫び、人をひたすら傷つける連鎖の拡大…。

私たちの社会はいつの間にか、弱きものをひたすら傷つけ、社会の片隅に追いやろうとする、そんな社会になってしまったのかも知れないし、この度の事件は、そんな社会の反映として生起したものなのかもしれないとさえ思えるのです。

傷つけあう社会から、支え合う社会へ・・・。

今私たちは真剣にこのことを語り合ってゆかなければならないと思えるのです。

そう考えた時私たちの手にこんな社会を解き、新たな未来に導く「小さな鍵」があったことに気付かされるのです。

映画「じんじん」…ひたすら人と人とが信じ合い愛し合い、そこから地域社会と家族の再生を語ろうとするこの作品は、今更に大きな光を放っているのかも知れません。

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# by cinema-tohoku | 2015-03-23 11:35 | その他 | Comments(0)

アニメーション制作会社フロンティアワークスの方々が一本の作品と被災地支援の熱い思いを持って私を訪ねてきたのは、あの大惨禍から間もなく4年を迎えようとしていた20149月のことでした。

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その作品は「ちえりとチェリー」

揺れ動く少女の心と、そこからの自立を見事な技術で描いた人形アニメーション映画でした。

この作品の制作に向けた動きが始まったのは今から5年前、子どもたちの健やかな心の成長が危惧される現代に子どもたちの未来を願ってこの作品は企画されたのでした。

そして、その製作準備に入っていた時に起きたのがあの大惨禍でした。

被災地から伝えられる悲惨な映像に監督始め製作スタッフ一同は大きなショックを受け、これから製作するこの作品が東日本大震災と無縁であってはいけない…そんな思いで作品は再び構成されていったのでした。そして生まれたこの作品を、東日本大震災の復興に役立てて欲しい…、そんな思いを彼らは私に熱く熱く語ったのでした。

拝見した作品は、素晴らしい完成度で見事なメッセージを語っていました。

生命の輝きを見つめながら、その未来に向けて歩みだす子どもの心の自立を…。

JSNとしての配給をお引き受けし、「ちえりとチェリー」公開の夢は幾度かの議論の中から浮かび上がってきました。

大きなテーマは「被災地の心の自立」「変わらず被災地を支える全国の心」、あの日から4年を数える本年3月、被災地から全国に向けたこのテーマの発信上映会を行い、その呼びかけに応えていただき、明年3月までに全国500ヶ所の上映をつなごうとする大きな大きな夢は描かれていきました。

そして迎えた発信上映会は、間もなくあの日から4年を迎えようとする石巻市で38日に行われたのでした。

極めて短い準備期間にも関わらず、当日は350名の親と子どもたちが会場を訪れてくれました。

この上映準備にあたった石巻の子どもたちからの全国上映成功に向けたメッセージが舞台から語られ、そして始まった全国初の「ちえりとチェリー」の上映はまさに感動的な上映会となりました。

「チェリー」が自らの生命と引き換えにして、新たな生命を守ろうとするシーンでは多くの観客が涙をぬぐい、更に会場には号泣する子どもたちの声が響き、上映会場は大きな感動に包まれたのでした。

被災地にとって「真の心の自立」が求められる今、この作品は石巻の子どもたちの心にこんな願いを見事に語ってくれたのかも知れません。

「ちえりとチェリー」の全国上映成功への願いは被災地石巻から発信されました。

どうぞこの手に皆様方の手をつないでいただき、全国に拡がる大きな心の輪に作り上げていってほしいのです

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「ちえりとチェリー」石巻上映会チラシ


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上映会場に展示された「ちえりとチェリー」の人形に興味しんしん。



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# by cinema-tohoku | 2015-03-20 14:10 | 映画 | Comments(0)


長野県上映の素晴らしいトップを飾ってくれたのは、北アルプスの山々に抱かれた人口28000人余りの大町市でした。

全ての始まりのきかっけは、牛越市長さんとお会いしたことからでした。

牛越市長さんはとても熱いお心を持った方でした。

今や映画館が姿を消してしまった大町市に、「じんじん」を通して人と人との心を通わせたい…。そんな願いは、試写会を経て賛同の市民の手による「上映実行委員会」の結成へと導いたのでした。

映画に感動した、それぞれの会派を超えた実にユニークな市議会議員の方々、皆に押されて実行委員長を引き受け、見事にその重責を果たした責任感いっぱいの女性、そして大町市の上映のきっかけをつくった心熱き地元書店の社長…。

多彩なメンバーによる論議は、上映の成功に向けてその回を重ねていったのでした。

そして、そんな中から出てきたのは、「じんじん」にご出演の若村麻由美さんを巡る話題でした。

若村さんは、小学生の時、大町市(旧八坂村)が行っていた「山村留学」に参加し、二年間大町市で過ごした経験をお持ちだ…、ついてはなんとかこの大町上映会においでいただき、そんなお話をしていただけないか…。

そんな「夢」も語られながら、実行委員会の願いは一歩一歩、市民の願いとして拡がって行ったのでした。

迎えた上映会当日、熱い大町市民の願いに応えて、舞台挨拶に駆けつけてくれた若村さんをお招きした上映会は会場を満席に埋めた市民の感動で包まれました。

そして、大町市民が心を込めて投じた長野県内各地への上映拡大の願いは、今波紋となって県内に大きく大きく拡がり始めたのでした。


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大町市上映会&トークショーのチラシ



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会場の様子。満席です!




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南木曽での楽しいエピソードを一つ。

南木曽上映会に行った時、町の方々が背にまとっていた不思議なものが目につきました。

「南木曽ねこ」…冬が厳しい木曽で作られた背中を温める袖なしのちゃんちゃんこがこの正体でした。

「秘密のケンミンShow」で紹介され、全国的にもブレークしている防寒具とのこと、ほほえましい思いで眺めていましたが、上映終了後、幸いなことに大地さん、そして私も頂戴し、仙台に持ち帰りました。

それ以来、すっかりとりこになり“南木曽ねこ人”になってしまいました。

後で聞いたら大地さんもこれを離せなくなったとのこと…。

心やさしき南木曽の町に包まれるような不思議な思いにさせられます。

このご気分を味わってみては?…。


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スタッフも着用してみました。軽くてあたたかいです。


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裏側。





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