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カテゴリ:JSNの動き( 4 )

秋も深まった東北仙台で、1018日・19日の2日間にわたって協同組合ジャパン・スローシネマ・ネットワーク(JSN)第3回総会が開かれ、「スローシネマ運動」の未来に向けて熱い論議が交わされました。

 「エクレールお菓子放浪記」の820ヶ所、そして「じんじん」の550ヶ所におよんだ上映運動の実績を基盤として、JSNは20149月産声をあげました。

 そして、あれから3年・・・映画の上映を通して、地域社会と家族の再生を願うお声は、私たちの回りに大きく拡がり、又日本映画界の中では、シネコンや大手の配給によらずに作品を多くの方々にお届けする「新しい配給システム」としても歓迎され、JSNに寄せる期待は大きく育って参りました。

 しかしながらこの間、安定的な配給作品の供給の問題や、組織に内在する諸問題も明らかになり、これらを乗越えて新たな地平を拓くべく開催された総会でした。

 どうしても仕事の調整が付かず欠席となった一社を除いて加盟12社が参加、2日間にわたっての実り多い議論となりました。

配給作品確保に向けてのJSNの主体性確保の件・・・理事長一人に課せられている仕事量の問題・・・そして、多様な作品をこなし得る営業力の強化について・・・こんな課題を語り合った1日目の論議は、夜の懇親会にも引き継がれ、いつの間にか仙台の夜は更けていったのでした。

 そして、明けた2日目は、現在JSNも製作に参加して製作準備中の「君の笑顔に会いたくて」原作者大沼えり子さんのご講演でした。

 私も初めてのお話でしたが、大沼さんが経験されて来た事実の重さが聞く者の胸に迫り、現代社会のヒズミと向かい合って、子どもたちの心の叫びに必死で寄り添い続けてきた大沼さんの思いは参加者の涙を誘い、一同の大きな感動の中にお話は語られたのでした。

 大沼さんの熱い熱い胸のうちの思いをお聞きして改めて実感した思いです。

 心ならずも罪を犯した子どもたちの側にその本質的な非はないことを・・・。

 そして、現代社会のゆがみが、子どもたちをこんな悲しい道に追いやっていることを・・・。

 明春生まれるこの映画に課せられた大きな課題を胸にしっかりと刻んで、総会はその幕を閉じたのでした。

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感動的だった大沼さんの講演



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7月23日・7月27日 河北新報より


 722日...この日は「ポケモンGO」の日本配信開始の日であり、又信じがたい日々のスタートの日でもありました。

 各マスコミは一斉に日本配信の情報を報じ、これにあおられた若者たちは、スマホを持って一斉に街の中にあふれ出し、日本列島は一種異様な風景に彩られることになりました。

 何故にここまで徹底して皆が同じ方向を向こうとするのか...、一つの操作チャンネルをひねっただけでかくも従順に同じ行動を取ろうとするのか...。

 まるでハーメルンの笛吹きに導かれ、破滅への道をたどっている様に思えるのは、私の杞憂なのでしょうか。

 そして726日相模原の知的障害者施設を舞台に発生した事件は、その悲惨さと異常さで、戦後例を見ない最悪のものとなりました。

 日を経るに従って次々と明らかにされる犯人の実像とその語られた動機には、驚きを通り越して肌が粟立つ思いにさせられたのは私だけではないと思います。

 彼は「ヒトラーの思想が降りて来た」と語り、明らかな「優生思想」を背景にこの残虐な事件を起こした、と語りました。

 社会的弱者たる障害者の命を、明らかな意思を持って虫けらの如く奪った暴挙には、怒りを通り越して空恐ろしい思いにさせられたのでした。

 

社会全体が、いつの間にか息苦しくなってはいないでしょうか。

 格差の拡大と非正規雇用の拡大、そして声高に自己責任を語るネット社会...、更には社会全体がまるで無批判に同じ方向を向き、これに組しない者を排除する思想...。

 社会全体を覆う閉塞感が、いつの間にか息苦しさになり始めてはいないでしょうか・・・。

 本来、人は皆それぞれ固有の人格と個性を持った存在だったのではないでしょうか。

 金子みすずは自らの詩にこんな言葉を散りばめました...“みんなちがってみんないい”。

 そして、「民主主義の思想」の原点は、その思想であれ、信条であれ、信仰であれ、それぞれに異なるものを認めるところから、その体系を作り上げて来たのではないかと思うのです。

 果たしてこのまま進んで良いのか、今もう一度立ち止まってその足もとを見つめて見る必要がある様に思えるのです。

このままで良いのかと...。

 リオデジャネイロオリンピックが始まり、又報道はこれ一色に染まってしまった今...。

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8月7日 河北新報より



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 616日、京都の地にJAN加盟各社が集い第2回総会が開催されました。

 協同組合 ジャパン・スローシネマ・ネットワーク(略称JSN)は昨年9月結成されました。

 観客に寄り添った日本映画の未来を、そして映画の上映を通した地域コミュニケーションの再生を願って船出をしたJSNでしたが、この一年足らずの間に、その願いは映画の作り手の方々の願いにもつながった様でした。

 年が明けてから間もなく、多くの映画製作者や監督から全国配給のご依頼が相次ぐ様になって来ました。

いつまでも続く平和を願った作品、崩壊が語られる様になってしまった家族の再生を語ろうとする作品、そして高らかに人権を謳い上げる作品

 まさに多様な作品が、JSNの手を通して多くの観客のもとに届くことを願って、私たちのもとに持ち込まれて来たのでした。

 配給業務の生命は優れた作品を確保すること、私たちにとってこの動きは嬉しいことではありましたが、JSNの配給の展開はまさに手作り、一気に多くの作品を手がけることは到底不可能であり、心を込めたご依頼があっても、全体を見据えたスケジュールも含め、残念ながらお断りせざるを得ない作品もございました。

 こんな現状を前に、時期的にはいささか早かったのですが前倒しで総会を開き、こんなご期待に応えることの出来るJSNを作り上げるため開かれた総会でした。

 この間、新たに発足し、正式にJSNに加盟した「シネマソラ」の歓迎の意も兼ねてあえて開催地は、その所在地の京都に設定した総会には、どうしても参加が叶わなかった2社を欠きながら加盟11社から13名がご参加、日本映画と地域社会の未来に向けた熱い議論が交わされたのでした。

 殊に、2015年度のスタートを切る配給作品「ソ満国境15歳の夏」を巡っては、既に上映に向けた動きを始めた各社からその報告がされ、戦後70年を記念し、平和への熱い願いを語るこの作品の反響の素晴らしさは、参加者一同全国配給成功に向けた確信ともなった様でした。

 又、この作品に関わってその原作をお書きになった田原和夫さんが、ご多忙なお時間を割いてこの総会にご参加して下さり、70年前のあの悲惨だった体験を生々しく私たちに語って下さいました。

 誠実に、そして力を込めて語られる田原さんのお言葉の一つ一つは、私たちが今、この作品を通して一人でも多くの方々にお伝えしなければならないものを、確実に私たちの胸に刻みつけて下さった様でした。

 数々の夢を、そして必ずやそれを実現する決意を確認し、総会は大成功のうちにその幕を閉じ、引き続いて夜が更けるまで続いた懇親会で、そんな願いは更に熱く一人一人の胸に深く定着したのでした。

 新たな年度に旅立つ私たちへのご指導ご援助を心からお願い申し上げます。

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総会の様子

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「ソ満国境 15歳の夏」原作者の田原和夫さん




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JSN

「スローシネマ」のページでも語りました。

いつの間にか日本映画は大きなひずみを抱えることになってしまった様です。

映画館は大都市のみに偏在し、巨大な宣伝費を投入したひと握りの作品のみがスクリーンを独占する…。

本来映画をとはもっと人間臭いものであると思うのですし、丁寧に時間も掛けながら観客と一緒に育てるものでもあると思うのです。

そして何よりも「多様な」ものであるべきだとも思うのです。


そんな私たちの願いが結晶したのが協同組合ジャパン・スローシネマ・ネットワーク(JSN)だったのです。

より良き映画製作を願う製作者と手を結び、又映画の上映を通した「地域コミュニティの再生」や「子供たちの心の健やかな成長」を願う地域住民と手を携え、一本の映画の全国上映を「心をつなぐ地域運動」として展開しようとする願いを込めてJSNは昨年9月発足しました。

この旗のもとに結集したのが、全国12の配給社でした。

その一つ一つが日本映画と国の未来に熱い志を持つ同士でありました。


私たちが掲げた願いと比べるなら、その姿はまるでドン・キホーテの如きものに映るのかも知れません。

それでも、人の世の幸せを願う私たちの歩みは前に前にその歩みを進めるのです。

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