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虹色ほたる

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c川口雅幸/アルファポリス・東映アニメーション

 「虹色ほたる」...こんな美しい題名のアニメーション映画が震災の翌年にあたる2012年に完成、全国公開がされていました。

 思いを込めて製作にあたったのは、これまでも数々の名作を世に送って来た日本アニメ界の老舗東映アニメーション。

 常には、「ワンピース」や「プリキュア」等、東映番線にのせるアニメを製作していましたが、日本にアニメーション文化の新たな地平を拓くべく、大きなそして誇り高い「志」を持ってこの作品の製作にあたったのでした。

 「ちえりとチェリー」の製作委員会のメンバーに加わったことがきっかけでお会いすることとなった東映アニメのA氏から、とにかく是非とも観て欲しい...、こんなご要望を受けて東映アニメの試写室でこの作品と出会うことになりました。

 今は亡き父との思い出を辿って訪れた、ダムの底に「沈んだ筈」の村...。

 そこで少年は、かけがえのない一ヶ月を過ごすこととなったのです。

 大きな、そして美しく輝く自然...心やさしき人々が織り成す地域コミュニティ...熱い友情...そして淡い恋...。

 日本はかくも美しい自然に彩られた国であったことを久しぶりに思い起こされる見事な美術表現の中にこの物語は語られて行きました。

 そして見終わった私の胸は、大きな感動に包まれたのでした。

 経済的な成長のみが語られ、人に対しての許容量も小さくなってしまったかの如き現代社会に生きる私に、この作品は一服の清涼剤となって、かつて私たちの国が持っていた数々の美しいものを私に語ってくれたのでした。

 終了後、A氏とプロデューサーのU氏と懇談となりました。

 この映画の製作にあたっては、あえてCGを排除し、全てを手作業の絵を連ねて作り上げたと...。

 作品の中に描かれる乱舞するホタルの表現さえもが...。

 久し振りに創り手たちの熱い思いの結晶に触れた思いで東映アニメを後にしたのでした。

 さて...いかにしてこの作品を多くの方々にお届け出来るか...そんな思いを頭に巡らせながら...。


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by cinema-tohoku | 2016-05-18 09:43 | 映画 | Comments(1)
Commented by PAZU at 2016-07-11 23:45 x
鳥居様、はじめまして。

ニックネームでの投稿で申し訳ないのですが、原作者様の
HPから記事を知り、この作品の再上映に1票投じたいと思い、
釈迦に説法ですがコメント致しました。

ただ、記事があまりに嬉しかったのと、作品を推したい勢い
からコメントしてしまっており、冗長で不適切なコメント
かもしれません。その際は御手数なのですが、どうか消して
いただきたいと思います(勝手で申しわけありません)。

この作品は有名ではありませんが、ストーリー、絵、
音楽ともに素晴らしい、数少ない作品の1つだと思います。
また、世代や性別を選ばない作品でもあり、
大人は懐かしい気持ちになったり、深く考えさせられたり、
子供はいろいろな個所で笑え、希望も持てると思います。
家族で安心して観られる作品であるとも思います。

しかも、事情を知った2回目以降の観賞では「さえ子」の
視点で観られるなど、別の感動や面白さを得られ、
何度も楽しめる作品だと思います。
しかし、私たち一般人が作品の良さに気づけるのは、
大方2回目以降の観賞になってしまうとも思います。
2回観れば誰でも感動でき、励まされる作品と思うのですが。

映画を観た方が行き着く原作では、新たな感動だけでなく、
多くの方が経験するような教訓も得られると思います。

さらに、クラシック音楽のように、弾き手(映画を観た人)が
作曲者(原作者や製作者)も気づいていないかもしれない
オリジナル解釈をできる作品だとも思います。
例えば「灯篭駆け抜け場面」での私のオリジナル解釈ですが、
ここでは友達皆の思いがこもった灯篭が、瀕死のさえ子を
守っていると解釈しています(村の友達皆が道の両脇に
立ってあの世とこの世との境を作り、2人を見送っている
という解釈です。もしかしたら、原作者や製作者が
仕組んでいるのかもしれませんが)。

私はこの作品を映画館で観られなかったことを残念に思って
います。少なくとも私は、国内どこで上映されても、
都合さえつけば必ず観に行きます。
誰もが励まされ、何かを得られる作品だと思いますし、
私からも再上映等、多くの方に作品をお届けいただくことを
お願い致します。

釈迦に説法の冗長な文で申し訳ありませんでした。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。