平和への願い東北に

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映画「ソ満国境 15歳の夏」より


 611日、いつまでも続く平和を願って「ソ満国境 15歳の夏」の東北初の試写会が仙台市で行われ、上映運動スタートへの第一歩が印されました。

仙台市では、70年代から80年代にかけて、「親子映画の会」が、子どもたちの健やかな未来を願って大活躍をしていました。

運動に賛同した親と教師とで構成されたこの会は、ていねいに年2回の上映会を重ね、その度毎に6,000名~7,000名、時によっては10,000名を数える親と子に数々の感動を届けて来ました。

「鯉のいる村」「教室205号」「セロ弾きのゴーシュ」…振り返れば数多くの名作が親子映画の会の手を通して子どもたちに伝えられていたのでした。

 又、これらの親子映画の定例上映会とは別に、数々の平和を語る映画も、親子映画の会も参加した上映実行委員会の手で仙台の親と子の胸に感動を刻んでいました。

「はだしのゲン」は、仙台の子どもたちに原爆の実相を伝えましたし、「ガラスのうさぎ」が語る平和への願いは、市民の手から手に伝えられ、14,000名を超える大ヒット上映ともなったのでした。

しかしながら、その後日本映画大手各社がその営業戦略の中核に子どもをターゲットにした作品を設定し、大宣伝によるアニメが一大市場となる中で、親子映画の会はその運動が困難となり、ほどなくその活動を停止、又労働運動の再編は日本の労働運動を困難な時代へと突き落とし、その結果これらの上映運動は極めて困難な状況となって年を数えていました。

 そして巡り来た戦後70年の年、そして日本の将来を巡って戦争と平和が論じられている今、かつて仙台の子どもたちに映画を通して、心の成長や平和を語って来た方々の中から「ソ満国境 15歳の夏」の上映実現のお声があがって来たのは必然の結果だったのかも知れません。

まずは何人かに声をかけて映画を観てみよう…こんな思いで開かれた試写会には、40名を超える方々が思いを込めてご参加して下さいました。

上映終了後、丸くなって行われた「感想を語る会」では、交々に感動のお声が語られ、中にはご感想を語りながら思わず言葉につまる方も…。

全員一致で上映運動スタートを決め、東北第一号の上映は仙台からその名乗りをあげることになったのでした。

子どもたちの未来を巡って、まさに信じ難い事件が毎日のように報じられるようになってしまった現代社会…。

その底流には、日本社会が支え合いのそれから、差別と自己責任を語る社会に変容し、更には人の生命をいつくしむ心から、戦争への道を再びひらこうとする心が大きく展開し始めたことと無縁ではないと思われるのです。

そんな今、かつて映画を通して子どもたちの心を育んだこれらの方々の上映への決意は、私のこの映画の全国上映への確信ともなって胸に伝わって来たのでした。

“人の世の幸せを…”そして“いつまでも続く平和を…”「ソ満国境 15歳の夏」は、こんな声を今、東北の地に語り始めた様です。

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試写会後の「感想を語る会」



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by cinema-tohoku | 2015-06-17 09:35 | 映画 | Comments(0)